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個展を終えて
個展を終え、久しぶりに緊張感がなくなったからか、今朝はネコさんたちからの『腹減ったにゃ〜』攻撃にも気づかず、起きたら10時半を過ぎていた。
人間は不思議だ。気を張っていると、朝早くに目覚め、疲れも感じず元気だ。
はあ〜終わった〜と気を抜くと、とたんに疲れが出てくる。
ほんとは、水曜日までの仕事を今日もテキパキやるつもりだったのだが、ダメダメな人になってしまった。


今年の個展は、いろいろな事を考えた。
『何のために個展をするんだろう』と、期間中何度も考えた。
個展に向けて絵を描いているときは、ただただ描きたくて、楽しくて、ときどき苦しくて、一生懸命だったから、そんな疑問は持たなかったのに。

ギャラリーに絵が飾られ、いろんな人が見てくれる。
もともとわたしの絵本を好きで来てくれた人。たまたま通りがかって、ポスターにひかれた人。ギャラリーのホームページや雑誌で見て興味を持ってくれた人。以前同じ会社でいっしょに働いた人。美大からの友人。お仕事でお世話になっている人。
ゆっくり、じっくり見てくれる人。さ〜っと流して見る人。
感想を言ってくれる人。無言で去って行く人。
絵を買ってくれる人。絵本を買ってくれる人。ポストカードを買ってくれる人。
さまざまな人に出会う六日間。
いろんな反応に出会うたび、うれしくなったり、ちょっと落ち込んだりもする。
自分がいいと思って描いている世界が、これでいいのかどうか、自信がなくなるときもある。
逆に自信をもてたときもある。
そんないろいろな想いが、ぐるぐると頭と心の中をまわっていた。


そして、個展を終えて思ったこと。
これからも、描きたいように描こう。
新しく表現したいことがでてきたら、また個展を開いて発信しよう。
発信すれば、何かが見えて、何かが動く。それがいい方向に動く保証はないけれど、何も発信しないでいるよりはきっと何かが変わる。

今回は、この個展で描きおろした作品の世界が、絵本になりそうな光が見えたので、いい方向に動いたように思う。
同時に、今までの絵本の世界も、大事にしていこうと思えた。

そして、自分にとって大切なものが見えた。
いつも見に来てくれる友人や知人がいることが、どんなに幸せな事かということをつくづく感じた。
久しぶりに会った友人と語る時間は、幸せだった。なぜか、人生について考えさせられる話がいっぱいあった。笑顔で元気そうにしている人も、それぞれ悩みや苦しみを抱いていることがわかった。なぜ、個展会場で?と不思議ではあるが。
もう何年も会っていなかった、わたしが27歳までいた会社の社長(今は引退されているが)にDMを出した。社長には当時とってもかわいがってもらっていたので、がんばっていることを見てもらいたかったのだが、絵本作家デビューして13年目にしてやっとご招待できる気持ちになったのだった。社長は奥様と来て下さった。病気の後遺症で、足が少し不自由なため、残念ながら急ならせん階段を下りることができず、大変申し訳ないことをしたのだけれど、「元気そうだな」と言ってくれた声を思い出すと今も涙がでそうになる。
わたしの本をいつも本屋さんで探してくれていたそうだ。離れていても、ずっと会っていなくても、自分のことを考えていてくれる人がいる。なんて幸せなことなんだろうと思った。

そんな、いろんな意味でとっても考えさせられた個展だった。


個展に足を運んでくださった方々へ
「ほんとうにありがとうございました。」





| 個展2008 | 23:49 | - | - | pookmark |
個展最終日
気持ちのいい秋晴れの一日。
11時から17時までの6時間でしたが、いいペースでお客さんがいらっしゃり、とても充実した一日でした。
遠くから見にきて下さった方、久しぶりにお会い出来た方、会社はお休みの日なのに来て下さった編集者の方々・・・感謝、感謝の一日でした。


では、昨日の続き、今回の描きおろし作品を見て下さい。
ストーリーはラストを迎えます。



〈あたたかな雪〉



〈春の気配〉


『カゴの外の小鳥は
 しあわせだと思いました』




〈歌のかわりに〉

『あなたにとって
 いちばんのしあわせは
 なんですか?』



〈笑顔〉


最後の作品は、鏡の木枠に絵が描いてあり、鏡に見た方の顔が映ります。




カゴの中で歌をうたって喜んでもらうことが、いちばんの幸せだった小鳥が、声を失い、希望を失いました。
カゴから飛び出した小鳥は、広い世界の季節の移り変わりの中で、いろんなものに出会い、勇気や元気をもらい、歌以外にもたくさん美しいものがあることを知りました。
小鳥は、かつてしあわせに暮らしてた場所に、帰りました。
歌のかわりに、美しい花を持って帰りました。


小鳥が主役であり、実は脇役でもあり、道案内役でもあるこのストーリー。
そのうち絵本になりそうです。


| 個展2008 | 23:25 | - | - | pookmark |
個展五日目
ちょっと暑いくらいの、とてもいいお天気の一日でした。
今日は、次々とお客さんが来て下さり、ずっとおしゃべりをしていた一日でした。
個展を開くと、久しぶりの友人に会えたり、感動のできごとに出会えます。
自分にとって大切なもの、大切な人が誰なのか、見えてきたりもします。
これからの自分がやりたいこと、やるべきことはなんだろうかと、いろいろな事を考えたりもします。
そんなお話は、また個展後にゆっくりとするとして、昨日の続き、ギャラリー内をご案内します。

小鳥がカゴから飛び立ち、森でいろんな動物たちや木々、花たちに出会います。


〈おはよう〉



〈こんばんは〉



〈クマイチゴ〉



〈落ち葉〉


〈クマイチゴ〉というタイトル。
「熊といちご・・ですか?それとも・・・」というご質問を、何人かの方から受けました。
クマイチゴという大型のキイチゴです。
熊が食べるようです。残念ながら、熊が食べているところは、見た事ありませんが。


とうとう最終日。
11時から17時までとなります。
わたしは、11時から在廊の予定です。
ぜひ、見に来て下さい。
お待ちしております。


| 個展2008 | 00:03 | - | - | pookmark |
個展四日目
今日も青い空が広がる秋晴れでした。わたしは雨女のはずなんですが、どうしたことでしょう。
神様ありがとう。
そして、今日来て下さったみなさん、ありがとうございました。

さて、昨日に引き続き、画像とともにギャラリーの中をご案内。
その前にひとつ。
飛び立った小鳥は、どうやってカゴから出たの?と疑問を持たれた方がいるかもしれません。おととい見に来てくれた友人からも「カゴ開いてたの?」と聞かれました。
答えは、「小鳥は自分でカゴの扉を開けました」です。
開けている絵はありませんが、そういうことになってます。
わたしが子どものころ飼っていた文鳥やインコも、よくクチバシを使って上手に開け、飛び出してしまいました。いなくなってしまったこともあり、それ以来、扉は洗濯バサミなどでロックしてました。

・・・ということで、飛び立った小鳥のその後です。


『はじめて見る
 広い広い世界で
 やさしい動物たちに出会い
 きれいな花を見つけ
 自分の歌以外にも
 美しいものがたくさんあることを
 知りました』



〈スミレ〉


〈森の中へ〉



〈やわらかな雨〉



〈カタクリ〉〈ニリンソウ〉



額のガラス面に映り込みがあって見えにくいですね、すみません。
明日は、また森の中での出会いの絵を続いてご紹介します。


個展もあと二日となりました。
制作には、あんなに労力と時間がかかったのに、展示の時間は、あっという間に過ぎます。
明日は、12時からの在廊です。
またいいお天気のようなので、散歩がてらお越し下さい!



| 個展2008 | 23:06 | - | - | pookmark |
個展三日目
昨日の天気予報では雨だった今日、とってもいい天気になりました。
今日は、夕方5時からの在廊になったため、その前に来て下さっていた方々には直接お会いすることができず、残念でした。
その方々がこれを読んでいるかどうかはわかりませんが、『ありがとうございました!』

さて、今日から、ギャラリーの中を少しずつご紹介。
扉を入った左側の壁から展示が始まります。
今回の描きおろし作品には、ストーリーをもたせ、順に見て行くと、お話が流れて行きます。
何ヶ所か、絵の横にはストーリーを書いた紙も貼ってあります。
その文章とともに、ご覧ください。


『カゴの中の小鳥は
 歌をうたい
 よろこんでもらいことが
 好きでした。
 とてもしあわせに
 くらしていました。』



〈カゴの中の小鳥〉

『ところがあるとき
 小鳥の声は
 でなくなりました。
 希望をうしなった小鳥は
 カゴの外へと
 飛び立ちました。』



〈暗闇の中の月〉〈空へ〉



明日からは、飛び立った後、小鳥がいろんなものたちに出会う絵を、続いてご紹介します。
明日(16日)は、12時から在廊しています。
ぜひ、お越し下さい。




| 個展2008 | 23:29 | - | - | pookmark |
個展二日目
ちょうどわたしがギャラリーに向かって歩いているお昼ごろ、雨がポツポツと降りだした。
そして、一日あいにくの雨。



ピンポイント・ギャラリーは、らせん階段で地下に下りて行くギャラリー。
このらせん階段を下りる時間が、なんともいい。

雨のせいなのか、連休あけの平日だからか、いらっしゃる人たちも、ポツポツとだった。
でも、そのおかげで、見に来てくれた友人や編集の方、絵本の読者の方々と、ゆっくりお話ができてよかった。

そうそう、今日は謎の二人組が来たんだった。
ギャルソンの紙袋を持ち、ギャルソンのTシャツを着た男性がまず一人入ってきた。
紙袋を床に置くと、無言で見始める。
その後、もう一人男性が入ってくる。その人も、手にはギャルソンの袋。
ふたりはボソボソと話をしながら絵を見ている。
何話してるんだろう?と聞き耳をたてると、日本語ではなかった。
ん?中国語?いやいや韓国語だ。
しばらく絵を指差しながら話していたけれど、さっぱりわからない。
最後にギャラリーのオーナーとその場に居合わせた編集者の方が、英語で話しかけると、片言の英語で話し始め、どうやらひとりは、韓国で有名なイラストレーターらしい。
それだけは、英語が苦手なわたしにもわかった。
でも、なぜふたりが来たのか、観光なのか、リサーチなのか・・・さっぱりわからないまま、「バ〜イ!」と微笑んで帰って行った。

明日も予報では雨・・・。
夕方5時(もしかしたらもう少し早く)からギャラリーにいます。
お待ちしております。
明日の日記から、作品を少しずつ写真でご紹介しようと思います。



| 個展2008 | 22:22 | - | - | pookmark |
個展初日
初日の朝、変な夢を見て目が覚めた。
そこは何かのパーティー会場。
わたしは、料理の用意を手伝っていた。
「そのチーズ、4ミリの厚さに切ってくれる?」
そう言ったのは、郷ひろみ。
わたしは、言われた通りにチーズを切った。そこで目覚ましが鳴り、現実の朝に。
なんだ?この夢。
夢に郷ひろみがでてくるなんて初めてだし、別にファンでもないし。
まあ、いいか。

いい天気で、初日が始まりました。

以前働いていた会社での先輩、同僚、後輩、美大時代の先輩、友人をはじめ、たくさんの方が来て下さり、好評でした。絵を購入してくださる方もいて、うれしい限りです。
昨年の個展に来てくださり、DMを見てまた来てくださった方が結構いらっしゃったのがとてもうれしかったです。

カメラ持参でいかなかったため、画像なくてすみません。
明日は小さいデジカメ持って出かけます。

また明日、お待ちしております。
さあ、いまから雑誌の仕事です・・眠ーい!


| 個展2008 | 21:43 | - | - | pookmark |
個展に向けての想い
昨日の日記に書いた、続きはまた明日・・・のこと。
今日ものんびりと休めないのは、まだこの場におよんで作品を作っているから。
紙に絵を描くのは終了し、全て展示したが、今は壁掛けの鏡の木枠に絵を描いている。
なぜ鏡?
描きおろし作品の最後に、この鏡が飾られます。
それはその展示にきた方にのみわかるメッセージ。
お楽しみに。

さて、本題。
ちょっと長く語らせていただきます。

先日の日記に書いたように、昨年9月の銀座での個展で、今までとはちょっと違う世界の絵を描いて以来、森やお花や、キャラクターではなくて、自然の中で懸命に生きている動物たちを描きたいという気持ちが強くなった。
そして、その後のわたしに、さらにその気持ちを強めるできごとが、いくつも起こったのである。

昨年10月末、うちの近くで、弱っているネコさんを保護した。小柄で、歯が一本もないおばあちゃんネコだった。そのコは、すでに腎不全の末期で、もう残り少ない命であった。
たった13日間だったが、そのおばあちゃんネコを看病し、命が果てる寸前まで自力で這ってでもトイレまでいこうとする、生きる強さを教えてもらった。最期まで、凛としたネコさんだった。
冷たく固くなった体とおだやかな表情は、今でも忘れない。
きっと、このネコさんは、何かを教えてくれるために、わたしの前に現れたんだなあと思った。

それから、二ヶ月ほど後の正月開け、母が癌である事が発覚した。
幸い、発見が早かったため助かったが、5ヶ月以上にわたる抗がん剤治療となった。
いつまでも元気でいられるわけではないとわかっていても、親がやがてはこの世を去るんだということ、後何回会う事ができるんだろうかということ、いろんなこと、命について初めてちゃんと考えた。
同時に、自分の命や生き方についても考えた。

さらに、母の闘病中に、ネコのルルさん(8歳)が、何度も膀胱炎をくり返し、検査の結果、膀胱に何か固まりのような影が発見された。体に負担をかけない範囲の検査では、それが良性のポリープなのか、悪性腫瘍なのか、はっきりとはわからない。
もしも、悪性だった場合は、半年くらいしか生きられない・・・そう話された。
それが4月だった。幸い、ルルさんは今も元気だ。悪性ではない可能性が高くなったので、少し安心しているが、気を抜けず、いつもおしっこの回数や量、いろいろと観察し、定期的な検査に行っている。

もうひとつ。
昨年末、友人に待望の赤ちゃんができた。元気に生まれた。
でも、少しだけ、いろいろと乗り越えなければならない個性を持って生まれた。
命が生まれたことはどんな命でも喜ぶべきことだけれど、産んだ親にとっては苦しみもたくさんかかえることになった。
わたしも、いろんなことを考えさせられた。命の重みを考えた。
だけど、やっぱり、この世に生まれることができたことは、それだけで奇跡的なことで、喜ばしい事だと思った。その子が、精一杯生きて、この世に生を受けたことを幸せだと思えればいいなと思った。苦しみを抱えた親も、その子からいろんな喜びをもらって、今まで以上に幸せだと感じることができる日が、来ればいいなあと、強く願った。
友人は、時間はかかったが、強く、ちゃんと前に進むことができた。
わたしは、涙がでるほどうれしかった。

・・・こんなことが、この一年にあり、命の儚さ、強さについて、ものすごく考えた。
そういう中で見る花や草木の生命力は、いっそう強く美しく感じた。
動物たちもかわいいだけでなく、強く、誇りをもって精一杯生きている姿に見えてきた。
わたしの中でのそんな変化が、すこし絵を変えたように思う。
もちろん、今までの絵本の中のキャラクター的な動物たちを否定するわけではない。
それとは別に、生命力にあふれた自然界、草花や木々、動物たちを描きたい気持ちが強くなり、今回の個展の描きおろし作品が生まれた。
今までの絵本の絵だけを見てきた方々が、今回の絵の世界を見たとき、どう感じるのかなあ・・と思うと、楽しみでもあるが怖くもある。
新人になった気分である。


長々と熱く語りましたが、とりごえまり個展『白い小鳥』、明日から始まります。
ぜひ、お越し下さい。
お待ちしております。


とりごえまり個展 『白い小鳥』
10月13日(mon)-10月18日(sat)
11:00〜19:00 最終日は17:00まで
Pinpoint Gallery 港区南青山5-10-1二葉ビルB1 03-3409-8268
★わたしの在廊時間:15日は17時から、その他は毎日12時から




| 個展2008 | 12:50 | - | - | pookmark |
個展の搬入
11日、搬入完了!

今日まで展示していた石井聖岳さんの搬出の後、18時くらいからの搬入となった。
ギャラリーのスタッフさんたちは、やっぱりプロだ。
絵を展示する順番と場所を指示した後は、スタッフさんたちがてきぱきと釘うちし、あっという間に壁に絵が掛けられた。

今朝の時点で、作品数が少ないかも・・とちょっと心配をしていたのだが、壁にかけられた絵たちは、ちょうどいいかんじで、ほっとした。
今回わたしがめざしていた、静かな空間になった。



画像は、展示後の一角。


明日は、個展会場であるピンポイントギャラリーがお休みのため、わたしもひと休み・・・と思ったら大間違い。
実は、やることがまだあるのだ。
続きはまた明日。


| 個展2008 | 00:42 | - | - | pookmark |
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